HETTIER&VINCENT 6 Baccarat Tulipe Art Deco Lustre
アールデコ期の1920年代、HETTIER & VINCENT（H&V　エティエ・ヴァンソン社・仏）の6灯シャンデリア。　H&V社は主にレギュールと呼ばれる錫の合金フレームを使うのが特徴で、アールデコ様式を象徴するフレンチデコスタイルのエキゾチックさと清涼感が現在の欧米で高い人気を得ています。

なんと、このシャンデリアのシェードはバカラ製なのです。　当時のH&Vのカタログに記載されており、バカラがH&Vのために作った珍しいシェードです。　当時のバカラは様々なメーカーの依頼を受けてガラスを作っていました。　ガラスにサインが銘記されてない場合、このように残っていた当時のカタログを鑑定の証拠として使うこともしばしば。（HETTIER&VINCENTで検索しても結構ヒットします。）

セミクリスタルガラス（酸化鉛の含有率が10%前後のガラス）で、表面はフロスト加工が施された半透明色の仕上がりです。白熱球の光を透すと、春の訪れを待ちわびた氷柱が夕陽に照らされ溶けかけたかのような清々しい表情に変化します。

H&Vは他にもドーム兄弟やミュラー兄弟、シュナイダー兄弟といった、素性の良い素材しか使わなかったことでも知られており、人気の高さはオークション市場での実勢価格にも反映されています。

カテゴリー：　６灯シャンデリア
制作期：　１９２０年頃
製法：　クリスタルガラス、レギュール（錫合金）、ロジウム加工
サイズ：　高さ８４．５ｃｍ、幅６１ｃｍ
重量：　約６ｋｇ

電配線は、日本仕様に交換済みです。電球口金は、B22Dをお買い求め下さい。