1900年代 アールヌーヴォー期 ヒューバート工房作 「サラ・ベルナール像」 クリスタルガラスのエッチングカメオ花瓶
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1900年代アールヌーヴォー期、ヒューバート工房のクリスタルガラスの花瓶に女性像のエッチングカメオ(仏語:アシッドヴェール)が施された作品。 堅く酸にも強いクリスタルガラスを、深く綺麗に腐食させるのは容易ではないです。 女性像は、当時同じくパリで活躍していた大女優サラ・ベルナールをモチーフにしていると思われます。
カテゴリー: 花瓶
制作期: 1900年頃
原産: ヒューバート工房 フランス、パリ
製法: クリスタルガラス、エッチングカメオ(腐食技法、アシッドヴェール)
サイズ: 高さ35.5cm 上直径17.5cm
コンディション: 底部の白いのは汚れで拭いて取れました。底部に若干スクラッチが見られます。ヒビ欠け割れ無くコンディション良好です。
(ヒューバート工房 1883〜1910年 設立者: Hubert Fouarge(生没不詳))
1883年パリのブローニュ・ビヤンクール郊外で宝石デザインの職人として創業。 後にラリックと同じくアールヌーヴォー芸術のガラス工芸家に転身している。 初期は、パート・ド・ヴェール素地にエナメル彩色とグラヴィールを組み合わせた典型的なアールヌーヴォー様式の影響を受けた作品が目立っている。 彼が名声を高めたのは、ベルギーのヴァル・サンランベール工場(ベルギーの王立クリスタルガラス工場)に招聘されて制作した作品が1894年アントワープ万博で金賞を受賞したことからである。 以後、クリスタルガラスへの傾倒とともに、作風もアールデコ芸術の抽象的でエキゾチックなスタイルに変化している。 1910年、パリでアールデコ芸術の建築資材を作成していたゲートン・ジェナ工場に買収されている。(ゲートン・ジェナの操業は1935年まで続いている。)
ルネ・ラリックと履歴が似ているが、毒素がある酸化鉛を用いて精製しなければならなかったクリスタルガラスの職人は非情にも短命で、ヒューバート自身も鉛中毒者であり病気が原因の定かではないが、1920年に訪れるアールデコ芸術の隆盛を目前にして工房を手放している。