1890年代 ユンハンス社 花籠の象眼細工 コンソールクロック 希少
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ユンハンス社製で花籠のインレイ(象眼細工)が素敵なコンソールクロックです。 ユンハンスが世界八大陸に輸出するようになってから使用されていた八芒星マークです。
この時代のユンハンスでコンソール(壁掛けの台座がある時計のこと)は大変希少です。繊細なインレイとコンソールの重厚感が見事です。
文字盤はホーロー製(琺瑯製)でヒビ欠けありません。磁器の釉薬を真鍮盤に上掛けして焼成する方法です。明治時代頃の日本製振り子時計に多い紙製文字盤とは違い、黄ばみや汚れが付着しても色あせることなく簡単に掃除・拭き取りが可能です。
コンソールを合わせた全体の長さが85cmで飾るのにちょうど良いサイズで入荷のご要望が多いです。木匠が素晴らしい、コンディション良好な一振りです。この機会をお見逃し無く!
カテゴリー: ユンハンス社コンソールクロック
制作期: 1890年頃
製法: 琺瑯文字盤、木製ケースはオールナット。 動力はゼンマイ。 時打ち、半打ちを備えています。 時打ちは分針の位置が12で短針の指し示す数のゴングを鳴らし、半打ちは分針が6の位置になると1回だけゴングを鳴らします。
コンディション: ケースに虫食いも無く良好です。
時計: 縦60cm×横32cm×奥21.5cm
コンソール: 縦27cm×横40.5cm×奥21.5cm
※ 本品をお買いあげの際には、弊店の保証約款上、分解掃除ののちお渡しとなります。施工完了まで1〜2ヶ月お待ち頂くことになりますので何卒ご了承下さい。なお、ご購入日より1年間が動作保証の対象となります。
”世界のドイツ時計”こそ、ユンハンス社に相応しい通称ではないでしょうか。 創業者のエアハルト・ユンハンスは1861年、義理の兄弟であるヤコブ・ツェラー・トブラーと共にドイツ・シュヴァルツヴァルトのシュランベルクで創業しました。 当初は時計部品の製造に特化していましたが、その品質の高さと精密さが瞬く間に評判となり、1866年からユンハンスの名を冠したオリジナル時計の製作を開始しました。
1875年、父・エアハルトの死後は息子のアーサー・ユンハンスが会社を引き継ぎました。 アーサーはアメリカから取り入れた最新科学技術と伝統的な時計製作方法の融合により、数多くの偉業を成し遂げました。
1890年に現在のシンボルマークの基礎となる8ポイントスターが商標登録されました。(下記参照) これは、世界各国8つの大陸に出荷されたことを記念して作られたマークでした。 この時点、ユンハンス社では多くの特許と製造過程が開発され、競争力のあるブランドとしての地位を築いていました。
1903年には世界最大規模の時計メーカーとなり、3000名以上の従業員数と年間300万個以上を製造するまでに成長し、その業務拡大に伴い 1917〜18年にかけて建造されたテラス式工場は、当時としては画期的な階段状の構造で、各階の時計師のアトリエに自然光が十分届くような設計になっていました。
1920年にはアーサーの息子・アーウィンとオスカーが会社を引き継ぎ、1930年代にドイツの数多の時計メーカーを吸収。 これは世界大恐慌と、ドイツのナチス党による独裁政と戦争による時計工房の弱体化が原因しています。
第二次世界大戦後の苦難も越えて、今現在も精度の高い時計作りをモットーに老舗ブランドとして操業を続けています。
【ユンハンスの特徴】
グスタフベッカーやレンツキルヒなどのアーツ&クラフト(特注)のメーカー品と比べると中堅的な存在。 モデル化した時計を大量に生産していく合理化された経営方針のユンハンス社ですが、コストパフォーマンス、精度、デザイン、安定性 全てにおいて標準値が高く”優等生”という言葉が似合います。
” 和製ユンハンス”という明治時代から機械が輸入されていた歴史に馴染みがあるからでしょうか、現在も日本のコレクターに根強い人気があります。 和製ユンハンスの画一的な作りに対して、純正ユンハンスのクオリティーはやはり歴然たる差を感じますので、和時計コレクターさんに一度は純正をお薦めしたいです。 ごく希にオルゴール仕込みの時計も存在しており、完璧主義なゲルマンファクトリーでも遊び心もあるメーカーだったみたいです。
ユンハンス社については、弊社サイトでも紹介しています。(クリック)